2009年09月07日

ショコラティエの勲章

上田早夕里、東京創元社、2008年3月刊。
フランス語の副題は「La décoration du chocolatier」。

以前に読んだ「ラ・パティスリー」と同じ作者というか、
前作の登場人物も微妙に関わっているお話です。

主人公は神戸の老舗の和菓子店、「福桜堂」の娘にして店を手伝っている絢部あかり。
短大を出て5年務めた会社が倒産、って話が出てるので20代後半かな。


*鏡の声(Les voix du miroir)*
福桜堂の2軒隣にあるショコラトリー、「ショコラ・ド・ルイ」の
沖本と、長峰和輝があかりと出会う話。
箱のつくりが頭の中で上手く描けない、相変わらず文系頭な私(^^ゞ


*七番目のフェーヴ(La septième fève)*
結婚祝いで贈ったガレット・デ・ロワに入れたフェーヴが1個増えていた、という話。
ガレット・デ・ロワもフェーヴも、私には初耳の単語でした。
この本によると、ガレット・デ・ロワは1月6日の公現節の時に食べる
お菓子(パイ)で、中にフェーヴ(元はソラマメの意)を1個隠しておき、
切り分けて食べた時に当たった人が1日だけ「王様」になれるものだそうです。

このガレット・デ・ロワを焼いてもらったお店が前作にも登場した
「ロワゾ・ドール」でした。読んだ時には忘れていたけれど、対応
してくれた女性店員、森沢さんっていうのは夏織のことだったんですね。

そして、ショコラ・ド・ルイの沖本さんもここで働いていた経験が。
長峰さんも、恭也のことを知っている発言もあったり。
おぉ、ここでつながってるのかー。と思いつつ、夏織のどこか諦めたような
発言は何となく寂しいような気も。

恭也のもう少し詳しいその後も、どこかで書いてもらえないかなー。


*月人壮士(Un bateau-lune)*
タイトルの読みは「つきひとおとこ」。
私は初耳でしたが、万葉集に出てくる言葉でもあるそうです。
いろんなことに詳しいんだなー、と思わされる内容が出てくる話でした。


*約束(La promesse)*
長峰さんと沖本さんが以前勤めていた「パティスリー・イワタ」で出会った
梅崎さん(今はレストラン「ラ・オリヴェ」のオーナー)の話。
年月を超えて叶える約束・・・ステキです。


*夢のチョコレートハウス(La maison du chocolat de ses rêves)*
糖尿病を患っている田山さんの夢は、食餌制限のある人でも安心して
食べられるようなチョコレートを売ること、なのだそうです。
そんなお店があったらいいですよね。でも実際今の私達は、高カロリー&糖分と
引き換えに、甘いひとときを味わっているのかなとも思いました。


*ショコラティエの勲章(La décoration du chocolatier)*
あかりと長峰さんの関係、って一体・・・?
男女の友情、なのか微妙な会話だなーと思える一話。

有名なパティシエの娘であるのに、父のつくったものを拒絶していた
花梨の心の変化は見応えのあるシーンでしょうか。
長峰の、花梨への言葉は良いなと思いました。


前作と併せて、文庫化されたら買いたいです☆
posted by ルゥ at 19:30 | Comment(0) | TrackBack(0) | ミステリ | 記事編集
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