2009年09月07日

ショコラティエの勲章

上田早夕里、東京創元社、2008年3月刊。
フランス語の副題は「La décoration du chocolatier」。

以前に読んだ「ラ・パティスリー」と同じ作者というか、
前作の登場人物も微妙に関わっているお話です。

主人公は神戸の老舗の和菓子店、「福桜堂」の娘にして店を手伝っている絢部あかり。
短大を出て5年務めた会社が倒産、って話が出てるので20代後半かな。


*鏡の声(Les voix du miroir)*
福桜堂の2軒隣にあるショコラトリー、「ショコラ・ド・ルイ」の
沖本と、長峰和輝があかりと出会う話。
箱のつくりが頭の中で上手く描けない、相変わらず文系頭な私(^^ゞ


*七番目のフェーヴ(La septième fève)*
結婚祝いで贈ったガレット・デ・ロワに入れたフェーヴが1個増えていた、という話。
ガレット・デ・ロワもフェーヴも、私には初耳の単語でした。
この本によると、ガレット・デ・ロワは1月6日の公現節の時に食べる
お菓子(パイ)で、中にフェーヴ(元はソラマメの意)を1個隠しておき、
切り分けて食べた時に当たった人が1日だけ「王様」になれるものだそうです。

このガレット・デ・ロワを焼いてもらったお店が前作にも登場した
「ロワゾ・ドール」でした。読んだ時には忘れていたけれど、対応
してくれた女性店員、森沢さんっていうのは夏織のことだったんですね。

そして、ショコラ・ド・ルイの沖本さんもここで働いていた経験が。
長峰さんも、恭也のことを知っている発言もあったり。
おぉ、ここでつながってるのかー。と思いつつ、夏織のどこか諦めたような
発言は何となく寂しいような気も。

恭也のもう少し詳しいその後も、どこかで書いてもらえないかなー。


*月人壮士(Un bateau-lune)*
タイトルの読みは「つきひとおとこ」。
私は初耳でしたが、万葉集に出てくる言葉でもあるそうです。
いろんなことに詳しいんだなー、と思わされる内容が出てくる話でした。


*約束(La promesse)*
長峰さんと沖本さんが以前勤めていた「パティスリー・イワタ」で出会った
梅崎さん(今はレストラン「ラ・オリヴェ」のオーナー)の話。
年月を超えて叶える約束・・・ステキです。


*夢のチョコレートハウス(La maison du chocolat de ses rêves)*
糖尿病を患っている田山さんの夢は、食餌制限のある人でも安心して
食べられるようなチョコレートを売ること、なのだそうです。
そんなお店があったらいいですよね。でも実際今の私達は、高カロリー&糖分と
引き換えに、甘いひとときを味わっているのかなとも思いました。


*ショコラティエの勲章(La décoration du chocolatier)*
あかりと長峰さんの関係、って一体・・・?
男女の友情、なのか微妙な会話だなーと思える一話。

有名なパティシエの娘であるのに、父のつくったものを拒絶していた
花梨の心の変化は見応えのあるシーンでしょうか。
長峰の、花梨への言葉は良いなと思いました。


前作と併せて、文庫化されたら買いたいです☆
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2008年10月17日

容疑者Xの献身

東野圭吾、文春文庫、2008年8月刊。

映画を2日前に見た後、飛行機の中で何か読もうと思って購入しました。
私の場合、ガリレオシリーズでは初めての作品でした。(以下、ネタばれあり)
タグ:東野圭吾
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2007年12月06日

白夜行

東野圭吾、集英社文庫、2002年5月刊。
11/29〜12/6に読みました。

ドラマが放映されていたのが2006年の1月〜3月。
その約2年後になって、原作を読みました。
図書館で見かけて、ふと読んでみたくなったもので。

860ページもあるのを、期限内に読み切れるだろうかと思っていたけれど、
実際に読んでみたらちょうど1週間で読破しました。
ドラマで展開をほとんどわかってる分、サクサク読めたと思います。

良くも悪くもドラマを知ってる分、小説では描かれていない裏側を
イメージして(ドラマを思い出して)しまいますね。
先に小説を読んでいたらドラマをどう評価したかなぁ。

しっかし、読んでると気分が重たくなるのは、ドラマも小説も同じかも。
本を読み終えた夜、ドラマのまとめサイトを読んでいて相乗効果でどよーん、としてしまったし。

とか何とか言いながら、続編らしき話があるようなので、そのうち
借りて読んでみよう、と手は打っておいたので、またいずれ。。。
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2007年11月25日

ハワイ幽霊城の謎―名探偵夢水清志郎事件ノート―

はやみねかおる、講談社青い鳥文庫、2006年9月刊。
11/22〜11/25に読みました。

久しぶりの夢水さんです。
今回は亜衣たちと一緒にハワイに行くことになるんですが、
教授の先祖?と思しき清志郎左衛門の時代の話と交互に出てきます。
どっちかっていうと、昔の話の方が面白いかもしれません。

アメリカに渡っていた清志郎左衛門がIlove youを「あらぶゆ」、
っていうのは前の本に出てきました。
でもフランスに来たと思って「寿限無」って言ってるのは、
「Je t'aime.」って言おうとしてるんですね。
問題は、それが「愛してるよ」だと理解していないところにあるんですが。

今回はロシア語の「みーりんかや」(p111)も登場。
「мил(ミール)」が平和、って意味をしばらく前に偶然知ったので、
その関係なのかと思ってたら、全然違ってました。
「かわいこちゃん♪」として、Миленькаяっていうスペルだと紹介してるサイト発見。

手持ちのロシア語の辞典を引いたら、「Милый」の活用形、なのかな?
Милыйの意味は「(呼びかけとして)かわいい者よ、あなた、君」
というふうに書かれていました。なぁるほど。

何にせよ、清志郎左衛門が挨拶だと思ってる言葉は、愛の言葉、
ってニュアンスのものばっかりってことなんですね(笑)

レーチが電話の前で亜衣に電話をかけようとして、全然かけられないでいるのも相変わらず。
そうかと思ったら、亜衣はレーチからもらったプレゼントのことをすっかり忘れてる?
と思わせておいて、その理由は……、っていうのがなかなかナイス。

「ハワイ州が、八つの主要な島と、百以上の小さな島からなるハワイ諸島だってこと」を知ってるレーチはさすが。
私もハワイっていうと、亜衣たちと同じく南国のビーチをイメージしちゃいますね(^_^;)
(そういう島は、ハワイ島ではなくワイキキなのだそうで)。(p178)

肝心の謎解きの行方は、悲しい過去が明らかになりましたが、
終わり方が爽やかだったから、それでヨシ!でしょうか。
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2007年10月27日

赤い夢の迷宮

勇嶺薫、講談社ノベルス、2007年5月刊。

著者名の読みは「はやみねかおる」。
青い鳥文庫で「夢水清志郎」のシリーズを書いてる人の別名義作品。
何となく、津原やすみが津原泰水になったのと似たような感覚。

小学校で仲良しだった7人組が、かつて遊んだお化け屋敷に集まることになるが……、ってお話。

話の展開的には「そして誰もいなくなった」、なのかな。
別に全員が死んだわけではないのだけれど。

でも、後味の良くないストーリーだったなぁ。
犯人が誰か、っていうのはともかく、動機が。
「○○のための殺人」、って感じですっきりしなかったし。

やっぱりこの人は、児童向けのお話の方が読んでいて楽しいかもしれない。
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2007年10月01日

イナイ×イナイ

森博嗣、講談社ノベルス、2007年5月刊。

Gシリーズは全部読んでいるのに、途中から感想をすっかり書かなくなってました。
Xシリーズはできるだけ書いて行こうと思います(少なくとも今は)。

(続く)
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2006年06月21日

τになるまで待って

森博嗣、講談社ノベルス、2005年9月刊。

読み終えたのは6月20日。
いつもの厚さだけれど、電車通勤をしなくなってからは
読書の時間がなかなかとれず、読了までに2ヶ月以上、
かかってしまいました(^_^;)

「超能力者の洋館での惨劇!
 森ミステリィが館モノに!?」

って帯では銘打ってますが、実は苦手なんです、館モノ。
建物の構造が複雑化すると、一気にお手上げなもので。
空間図形は中学の時から苦手なんですよ〜(^^ゞ

新メンバーよりは、どっちかっていうと
旧メンバーの動向が気になる私。
萌絵と睦子、萌絵と犀川。

犀川と萌絵、って今はどうなってるんでしょうね?
目が覚めたら萌絵がいたらしいですが(*^^*)

惨劇は、人知れず最初の小さな亀裂を生じさせる。
そして、誰も気づかぬうちに四方へその先端をのばす。
既に不可逆。
破滅が目に見える頃には、もう最終段階。
ぱんと弾け飛ぶように、一気に周囲へ拡散し、
形を消すことで露わになる。
のちになって振り返り、これをくい止めるためには
どこで何をすれば良かったのか、といくら悔恨したところで、
誰も最初の小さな兆候を見出すことはできない。

p39〜40の引用。
何かが徐々に壊れてく時、ってまさにこんな感じだなぁ、と。
知らないうちに事態は進み、気づいたら手遅れなのだけど、
後で振り返ってもどうしようもないんですよね。

「思考というのは、既に知っていることによって
 限定され、不自由になる」
犀川が煙草を消しながら言った。
「まっさらで素直に考えることはけっこう難しい。
 重要なことは立ち入らないことだ。
 海月君が真理を見抜いたのも、その視点によるところが大きい」

こちらは、p285からの引用です。
知らなければ自由、なんでしょうか。
ある意味、当たってるとも言えると思います。
知ってしまったことで、不自由になってしまったことも、
いっぱいありますし。
でも、知らないことは、時に不安でもあるんですよね。
そのバランスが難しいな、と日々思います。


ところで、赤柳さんって一体……?
睦子と赤柳って実は知りたい?というわけでもなさそうなのかな。
最後の、意味ありげな睦子の発言が、ひっじょぉに気になりますが。

赤柳さんって萌絵とは出会っていたんだっけ。
真賀田四季を追ってる探偵、っていうと、どうしても
思い浮かべてしまう人がいるんですが、その人との関連は如何に、
ってことで続編はどうなるんでしょうね〜。
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2006年04月01日

θは遊んでくれたよ

森博嗣、講談社ノベルス、2005年5月刊。
3/31〜4/1に読みました。

Vシリーズ・S&Mシリーズとの微妙な融合、でしょうか?
久しぶりに反町愛が登場したのには「おぉ☆」と思いました。

名前を名乗らない女性が出てきた時は「あぁ!」と思いました。
私の予想は間違ってなかったですね♪

私は気付いてませんでしたが、加部谷恵美は、S&Mシリーズにも
出てきてたらしいですね。
もしかして、幻惑の死と使途……?

この本も、またしても海月君が、って感じですね。
そういう役どころに決まってしまったんでしょうか。

次のτではどうなってるんでせうか。
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2006年03月21日

φは壊れたね

森博嗣、講談社ノベルス、2004年9月刊。
確か、3/21〜3/23くらいで読んだような気が。

満を持した、のかどうかは知りませんが、ようやく私も
Gシリーズに突入です。

萌絵はいつの間にやらD2だそうです。
最初が大学1年だったんで、もう8年も経ったんですね……。

そして、萌絵と犀川先生はすっかり脇役になっちゃった感が。
C大学の、新しいメンバーがいっぱいですねぇ。

山吹早月(さつき)は最初の何ページかは女性かと思ってたら
男性でした……。
海月(くらげ)及介は何となく、「かいげつ」と読みたくなります……。

C大学の人ではありませんが、戸川(あさかわ)さんは
何故「とがわ」さんじゃないんでせう。
などなど。

今回は、今までみたいに引用したいと思った箇所が皆無に近いですね。

一箇所だけ、「どきり」とさせられた部分があるのだけど、
思うところがあって、ここに書くのは控えておきます。
4ヶ月前に読んでいたら、何かが違っていたのかどうかしら、と思いつつ。
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2006年03月06日

四季 冬

森博嗣、講談社ノベルス、2004年3月刊。
サブタイトルは、Four Seasons Black Winter。

四季シリーズも最終巻ですね。
前に読んだ時に「よくわからない話」だと思いましたが、
今回は……うーん。


「結局のところ、この状態がデフォルトだと
 キャリブレーションするしかない、ということかしら」(p56)
キャリブレーション、って何だっけ……?
と思って辞書を見たらスペルはcalibration
校正、らしいですね。ふぅん。

「若いというのは、すなわち、分け与える余裕ってことなのかな」
「ドイツ語で言ってみて」(p63)

ん?ドイツ語でいうと何か意味があるんでしょうか。
それとも特に意味はないんでしょうか。

第2章から、イニシャルの名前の人たちが登場します。
R・R、G・A、J・P。
イニシャルだけ、っていうのが微妙に気になりますね。
もしかして他のシリーズの登場人物だとか?

「君は、人間かね?」
「いいえ」彼女は即答した。
「私はウォーカロンです」(p151)

……ウォーカロンとは何ぞや?
これって作者の造語?と思って検索してみたら、
Walk Aloneって書いてあるサイトがありました。へぇ〜。

最後は、『有限と微小のパン』の某シーンにつながって、幕を閉じます。

今は冬、彼女はそれを思い出す。
この言葉、『すべてがFになる』では冒頭で「夏」。
『四季 春』ではラストで「春」。
そして、最後に「冬」で締めてますね。

秋だけがないのは、どうしてなんでしょう。


何はともあれ、四季シリーズまでを一通り再読しました。
『すべてがFになる』を初めて読んだのが16の夏。
『四季 冬』を初めて読んだのが22の春。

『すべてがFになる』を再び読んだのが23の夏。
『四季 冬』を再び読んだのが23の春。

6年間かけて読んだものを、1年足らずで読みきりました。
その間に、いろんな出会いと別れがあったなぁ、としみじみ。
さて、これからはいよいよ次の「Gシリーズ」に突入していきます。
どんな話が待ってるんでしょうね。
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2006年03月04日

四季 秋

森博嗣、講談社ノベルス、2004年1月刊、3/4に読みました。
サブタイトルはThe Four Seasons White Autumnです。

薄々察しはつきますが、『虚空の逆マトリクス』の「いつ入れ替わった?」で
萌絵が犀川先生から贈られたものが何か、はここで一応は出てきますね。

舞台はイタリアに飛んでもいます。
そこでいろんな面々が懐かしい再会を。
ある意味、豪華メンバーでしょうか?(笑)

そしてさまざまな事件の後に、萌絵は犀川先生の母に会います。
(↑敢えて名前は出さない・笑)

私は、犀川先生のことを尊敬していますし、そのぉ、
お母様の前で恐縮ですけれど、私は先生のことを愛しています。(p252)

改めて読み返してて、「ちょっとすごいなぁ」と思いました。
相手の親の前で愛の告白、かぁ。
よほどのことじゃないと、私は言えないだろうなぁ。
まぁ萌絵にとっては、よほどのこと、だったのかなぁ。


「私も、あの子のことは何も知りませんよ」(略)
「もう三十年以上も、おつき合いがあるのに……。
 でもね、西之園さん、私、あの子を愛していますの。
 知らなくても、愛せるのですよ」
「はい」萌絵は頷いた。
「もしかしたら、知らない方が、愛せるかもしれません」(p260-261)

うーん、どうなんでしょうね。
知ってることと、知らないことが愛情にどう影響するのか。
今の私は「これ」という答えを持てないでいますが。
今言える結論は、「全てを知ることなんてできない」ということでしょうか。


「私も若い頃に、ずいぶん、それで苦しみました。
 あの人が、扇風機みたいに首を振って、私の方だけを向いてくれない。
 でも、彼を扇風機にしたのは誰か……」(略)
「結局は、私の問題なの。私の認識だったのね」
「それは、人を許すということですか?」
「いいえ、自分を許すということ」
「自分を?」
「そうよ」(略)
「人は、自分が許せないときに、悲しくて泣く、そして、
 自分が許せたときに、嬉しくて泣くの」(p262-263)

あぁ、と思いました。
自分が許せないというのはちょくちょくありますね、私の場合。
悲しいのもありますが、腹立たしくもあります。
どうしようもない苛立ち、とでも言えばいいんでしょうか。
自分を許せるのは……いつの日なんでしょうか。


何かの答えを得たような気がする。
何だろう?
どんな問題だったかしら?
解けてしまったときには、問題も消えている。
それが、本来の問題だ。
消えたあとに、優しい気持ちだけが残る。(p264)

1年前に、この本を読んだわけではないけれど、
最後の文を知ったのが懐かしいような。

あの時と今とでは、また全然違う気持ちで読んだ一文です。
今の私の「問題」が消えて、優しい気持ちだけが残る、
ということはあり得るのかしら。
それは今後の私次第、かぁ。


以前と昔とでは、着眼点が変わってくるものだなと思いながら読みました。
読書ってその時々の自分の心境によって、気になる箇所が
変わってくるのが面白いですね。
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2006年03月01日

四季 夏

森博嗣、講談社ノベルス、2003年11月刊。
サブタイトルはThe Four Seasons Red Summer。
3/2〜3/3に読みました。

幾つかのネタバレを含む、面白いシーンが☆

「私?この子の姉です」
彼女はそう言って、くすっと笑った。(p52)
「それ、冗談ですよね」喜多は恐る恐るきいた。

うーん、彼女ってお茶目?(笑)
さて、「この子」と「彼女」とは……?ふふふ。


「貴方、お名前は?」
「犀川といいます」(p125)

あぁ、この本だったんだ、と再読してて思いました。

以前は自力では全然見破れなかったんですよね〜。
この本を読む数ヶ月前に、ネットでたまたま真相を知ってしまった時は
「えええぇっ!?がく〜(落胆した顔)」って感じでものすごい衝撃でした。
でも伏線はそこはかとなく(?)、張られてたんですよね〜。


躰とは、しかし、何だろう?
精神活動における、その影響は計り知れない。
人格どうしのあらゆる交渉は、躰によって行われている。
人に会いたいとは、その人間の躰を見たいという意味だし、
人を愛したいとは、その人間の躰に触れたいという意味だ。
これは、錯覚だろうか?(p135)

体調が悪いと、気分もすっきりしない、っていうのはありますね。
でも躰だけ……なのかな?とも思います。
まぁ確かに見たい触れたいという感情はありますが、
それだけではない。……と私は思います。

ところで人格どうしのあらゆる交渉、って言葉は含まれないのかな?
電話とか手紙とかメールとか。


余談だけれど、この時の四季の年は13で、13歳っていうと
かのシェークスピアの、「ロミオとジュリエット」のジュリエットが
実は13歳で同じだったんだなー、というのは最近の講演会で知った話です。
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2006年02月28日

四季 春

森博嗣、講談社ノベルス、2003年9月刊。
副題は「The Four Seasons Green Spring」。

今までは2段組になっていたのに、この本からは1段になったらしいです。

真賀田四季の少女時代のお話ですね。
以前に読んだ時は、ほとんど他の本のことを忘れてたので「ん?」と思いましたが、
1年以内に一通り読んでみると「あぁ」とわかる部分もありました。

ある意味で「2人」の其志雄が登場するんですが、
ぱっと読んだだけだと、どっちのことを指しているのかわからないですね……。

話はところどころ「赤緑黒白」とリンクしてます。
宗教団体の教祖、佐織と四季との出会いが描かれていたり、
p223〜p231では紅子との出会いが別の視点で描かれていたり。


今回読んでいて思ったのが、ラストの一行。
――今は春、彼女はそれを思い出す。

この場合の「それ」って何なんでしょうね?
「今は春」だということ?
それとも前文の「桜の樹が近くにある。もちろん蕾もつけていない。」?
あるいは、別の何か?

最初の説なのかなぁという気がしつつ、最後の説はどうなんだろう。
久しぶりに読んで、そんなことを思いました。
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2006年02月25日

虚空の逆マトリクス

森博嗣、講談社ノベルス、2003年1月刊。

「トロイの木馬」「赤いドレスのメアリィ」「不良探偵」
「話好きのタクシードライバ」「ゲームの国(リリおばさんの事件簿1)」
「探偵の孤影」「いつ入れ替わった?」の7編の短編集。

今回は時間の都合と内容の都合で、最後の「いつ入れ替わった?」についてだけ。

これは、犀川先生と萌絵が登場します。
待ち合わせの約束があったのに、犀川先生は喜多先生を、
萌絵は近藤刑事を誘ってしまいます。

うーん、この心理は何なんでしょうね?
一人じゃ怖い、っていうのとは違うような気がするんですが。
わかるような気がするんですが、やっぱりわからない、のかなぁ。

そして最後には犀川先生がある贈り物をするんですが、
よく読むとそれが何なのかは全然書いてないんですよね。
察しはつかないこともないんですが。

まだ読んでない、Gシリーズではどうなってるのかなぁ。。。
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2006年02月17日

赤緑黒白

森博嗣、講談社ノベルス、2002年9月刊。
2/15〜2/17に読みました。

Vシリーズも最終巻ですね。
サイトに読書日記が残っていて、初読は2003年3月末だったらしいです。
約3年ぶりに読み返しました。

死体にスプレーが塗りつけられるという事件が起きるんですが、
犯人が誰なのかは、はっきりと覚えてた本ですね。

いろんな意味で盛り沢山の本でもありますね。
「あの」秋野さんが出てきたり、「あの」少女が出てきたり。


再読する前に、ある人にこのシリーズのどこかで
計理士」が登場する、
っていうことを聞いていたのだけど、それはこの本のことでした。
でも、計理士って昭和23年で廃止……?え?


「わかったわかった。最初の一枚は君にあげるから。
 もうすぐ二十歳になる男の言うことか?」(p157)

そういえば、S&Mシリーズはどんどん時が流れていくのに、
Vシリーズはまだ1年も経過してなかったんですね。
最初に読んだ頃には同い年くらいだったのに、今では……。
なんて思ったりして。


「あれえ?」練無は祝儀袋を見て首を捻った。
「これ、何ていう漢字?」
「どれどれ?」紫子が覗き込む。
「うーん、川と、林」
「それくらい読めるよ……。え、誰の名前?
 どうして、林さんが下に書いてあるのかなあ?」
「こんな字、見たことないで。日本の字とちゃうな」
「普通さ、横に並べて書かない?二人だったら」
「きっと、林さんより偉い人なんやない?
 分厚いなあ、沢山お金が入ってんねんな」(p363)

あら、こんなとこにも伏線(?)が……♪
これのネタバレはどの本でされてたんだっけなぁ。
続きを読むのが楽しみ☆


最後のシーンは図書館で、ある二人の女性が出遭うのですが。
そういえば、青春、朱夏、白秋、玄冬という言い方をしますね。
そういう順番(緑(青)赤白黒)のタイトルにしなかったのは、
語呂なのか、何なのでしょうね?


3月中には四季を一通り読んで、Gシリーズに突入できる、かなぁ……?
タグ:森博嗣
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2006年02月12日

朽ちる散る落ちる

森博嗣、講談社ノベルス、2002年5月刊。
2/7頃〜2/13に読みました。
この本も、何故か図書館からなくなってて個人的に借りました。

Vシリーズも9冊目。ラスト2冊ですね。
名前は妙に印象に残ってる巻ですが、本編はかなり忘れてました。

今回は地下と宇宙という、両極端な舞台ですね。
そして『地球儀のスライス』の「気さくなお人形、19歳」に登場した
ある人も今回は登場していますね〜。


今、へっ君のグローブをはめているのが練無である。
イニシャルがS.S.とあった。(p27)

おや、こんなところに伏線が!?
再読しながら「ソレ」について追ってくのが楽しいです。


お互いに、相手のことなんてわからない。
自分のことだって、よくわからないのだ。
もう一度、溜息。(p115)

まぁ極論しちゃえば「そうだなぁ」とは思いますが、
わかろうとする努力は大事だな、と思います。。。


「嫌なことは忘れたいが、覚えておきたいことの方が、ずっと多いよ」
「私もです」
「素直になったね、ずいぶん」(p217〜p218)

ああ……。
今の私も、同じことを言えるのかな。


さて、残すところ1冊となりましたが……それはまた後日。
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2006年02月11日

カーの復讐

二階堂黎人、講談社ミステリーランド第8回配本、2005年11月刊。
2/11前後に読んでた……のかな?

この人の本を読んだのは、たぶん今回が初めて……です。
ミステリーランドの本は、今まで英語の副題がついてたように思いますが、
今回は「La Vengeance de Ka」。タイトルのフランス語版ですね。
これはフランス人(だっけ?)のアルセーヌ・ルパンが主役だから、でしょうか。

「カー」って何だろう?と思ってたら、古代エジプトの言葉で、
「霊魂」のことなんだそうです。
発掘とか、呪いとか、いわくありげ(?)なお話ですね〜。

モーリス・ルブランの書いたルパンの話は読んだことがないんですが、
いつか読むかどうか……今のところ、予定はありませんが。
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2006年02月03日

捩れ屋敷の利鈍

森博嗣、講談社ノベルス、2002年1月刊。
これって毎月10日発売なんでしたっけ……?

講談社ノベルス20周年書き下ろしなんだそうです。
ってことは、1982年に生まれたんですか?
実は私と同い年……?
あ、でも出たのは2001年の12月なんだっけ……?

地元の図書館で所蔵がなくなってて、Yu君からお借りしました(ありがとう♪)。
今回は割と薄い(全部で175ページ)んですが、3日間かけて読みました。
なんか最近やたら電車の中で眠かったので。

今回は保呂草潤平と西之園萌絵の2人が出会います。
読み返すまで、そんな話があったことをすっかり忘れてましたが。

ログを見てたら、旧「徒然なるままに。」(bookdiary6.html)に
以前読んだ感想が少し書いてありました。
当たり障りのないことしか書いてないなぁという感じでした。

前は今ほど引用を用いていませんでしたね。


良い思い出は、できるだけ早く、新鮮なうちに素早くフリーズしておくにかぎる。
きっと、いつか落ち込んだときに、とても辛いときに、そして死ぬ直前にでも、
それが役に立つだろう。(p12)

楽しい思い出は自然と頭の中で繰り返してしまいますね。
まぁ楽しくなくても、インパクトの強い出来事ならそうなんですが。

ただ、私の場合「それが役に立つのか?」というと何とも言えませんね。
大体、落ち込んでる時には楽しかったことを全て忘れてて思い出せませんし。
逆に、楽しかったからこそ、思い出しては「あの時は良かったのに……!」と
悲痛な思いになることだってないわけじゃないですしね。

人間万事塞翁が馬というか、何がプラスに働いて何がマイナスに働くのか、
っていうのはなかなかわからないものですね。

良い道具には、それが道具であることを忘れさせてくれる機能がある。
まるで魔法のように、それを使う人間の腕が上がったように錯覚させてくれる。
人は、悪い道具を使ったとき、初めて道具を使っていること、
道具のせいで仕事がうまく捗らないことを認識することになる。
このことは、あらゆる手法、たとえば、言葉やマナー、さらには、健康や友人、
そして愛情や恋人にも当てはまる法則であろう。(p13〜p14)


健康についてだけは納得できました。
体調を崩すと、コンディションを整えておくことがいかに大事か、
っていうのがよくわかりますし。

でも愛情や恋人っていうのは……?
良い恋人だと生活が捗って、悪い恋人だと捗らない、ってことですか?
それを使う人間の腕が上がったように、っていうのは、
「自分がすごい人間だと思えるように」とかそんな感じ?
わかるようなわからないような比喩ですね。


前回読んだ時も印象に残りましたが、今回もやっぱり気になったのは、
国枝先生のしゃべりっぷり、でしょうか(笑)
ところどころ、萌絵と漫才になってませんか……?
「国枝先生と、こんな議論ができるなんて夢のようです」
「私も夢のようだよ」国枝が片目を僅かに細める。
「悪夢ってやつ?」(p85)

とか、ちょっと傑作でした(笑)

最後のページで指してる「さきに知った人物」っていうのは……
最初1人が思い浮かんで、「いや、待てよ?」と思ったんですが。
……誰なんでしょうね?
最も付き合いの古い、あの人、ってことでいいのかなぁ?はてさて。
タグ:森博嗣
posted by ルゥ at 23:49 | Comment(0) | TrackBack(0) | ミステリ | 記事編集

2006年01月24日

オリエント急行とパンドラの匣

はやみねかおる、講談社青い鳥文庫、2005年7月刊、1/23に読みました。
今回のサブタイトルは「名探偵夢水清志郎&怪盗クイーンの華麗なる冒険」です。

再び、教授とクイーンの共演(競演?)ですね〜。
そんなわけで、今回はイラストレーターさんが2人。
1ページだけ、教授とクイーンが一緒に登場してました。
分厚くて395ページありましたが、面白くて一気に読めました☆

教授の食べっぷりとか教授の記憶力のなさっぷりとか
クイーンとジョーカーとRDの掛け合いとか(笑)

オリエント急行ですが、実在するんですね。
http://www.orient-express.co.jp/(日本語訳HP)
あとがきの1ページ前で作者が紹介してて知りました。

ちなみに、クリスティのオリエント急行の殺人は読んだことがありません。
ていうか、ポワロのシリーズだったんですね、コレ。
今検索した時に知りました。

最後に著作リストが載ってて、シリーズ最初の「そして五人がいなくなる」が
出たのが1994年。私が小6の時のことでした。

気付けば教授とのお付き合いも今年で12年になるんですねぇ。
一番古くて、一番長く読み続けてる作家さんだなー、と今回読んでて思いました。
これからもいろんな作品が楽しみです♪
posted by ルゥ at 23:25 | Comment(0) | TrackBack(0) | ミステリ | 記事編集

2006年01月05日

六人の超音波科学者

森博嗣、講談社ノベルス、2001年9月刊。
1/5〜1/8に読みました。
気づけばVシリーズも7冊目です。

纐纈氏とか苑子とか、ちょっとだけ懐かしい方々が(名前だけ)登場。


優しさなんて、その辺りに転がっている石ころと同じだ。
どこにでもある。いつだって拾える。
そんなものが欲しいわけではないのだ。
生きていくために必要なものは、もっと別のもの……、
もっと危うくて、もっと切ない、もっともっと苦いものだ。
一度でも落としてしまったら、もう見つからないものだ。
彼女はそう考えている。(p55)

優しさ、ってどこにでもあるものですか?
そう言えるのなら、よほど恵まれた人なんだなと思います。

橋が爆破とか、連絡が絶たれるとか、よくあるパターンですが、
その辺の事情はすっかり忘れてたんで楽しみながら読めました。

Vシリーズも、残りは3冊ですねぇ。
タグ:森博嗣
posted by ルゥ at 21:52 | Comment(2) | TrackBack(0) | ミステリ | 記事編集

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