2008年07月04日

食堂かたつむり

小川糸、ポプラ社、2008年1月刊。

e-honのメルマガで紹介されていて、気になって近くの図書館から取り寄せました。
このページを開くと、e-honで最初の7ページを立ち読みできます。

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2007年10月08日

卵の緒

瀬尾まいこ、新潮文庫、2007年7月刊。

「卵の緒」と「7's blood」の二編を収録。
どちらも、テーマは「家族」かな。

…と思ってたら、あとがきで著者が述べてた。
私には父親がいない。それはたいして重要なことではないし、私は女ばかりで構成され、類まれな生活力を持つ自分の家族を気に入っている。けれど、「家族」というものに憧れがあった。手に入らないとわかっているからこそ、焦がれていた。


そして、本文にはこんな記述がある。
誰とも繋がっていないのは寂しい。
恋や愛や友情は、美しかったり強かったりするけれど、
いつ切れたっておかしくない繋がりだ。(p181)


家族はいても、家族愛っていうのとは縁遠い生活をしてきた。
だから私も著者と同様、「家族愛」に焦がれていた。

ラブラブな結婚をし、子供を含めてラブ&ピースな家庭を築く。
――それが、私の夢。
タグ:瀬尾まいこ
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2007年05月25日

ブラバン

津原泰水、バジリコ、2006年10月刊。
5/25〜5/27に読みました。

元吹奏楽部として、気になって読んでみました。
登場人物が多すぎて、巻頭の一覧がないとパニックですね(^_^;)

時は1980年。
私が生まれる2年前の話ですね。
主人公は弦バス。他片(たひら)、って変わった苗字です。

舞台は広島。
大学で広島出身の友人がいたんで、「あ、広島弁?」とわかりました。
その友人とは会って話すよりは、WEB日記の文章を読む、って
交流の方が多かったんですが。

1980年の話と、25年後、バンドを再結成しようという話と、
両方が交互に出てきます。

自分が演奏した曲は出てこなかったように思いますが、
知ってる曲が出てくると何だか楽しいですね。

人数が多くてややこしいんで、ドラマ化したら面白くなるかなぁ、
と思いました。
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2006年10月21日

むかしむかしの創作。

家の片づけをしてたら出てきたブツ。
「うわぁ、私こんなの書いたんだ」と面白かったんで、
(ただし前半はどこかに行ってしまってたのだけど)
載せておきます。

内容は、「羅生門」の下人のその後。
かの、芥川龍之介のあれです。
高1の時、国語の授業の課題で出たんですよね。

では、行ってみましょう☆
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2006年01月04日

約束

村山由佳作、はまのゆか画、集英社、2001年7月刊。
1/4に読みました。

書店バイト中に、お客さんで探してる人がいて、
「そういえば市の図書館にあったなー、まだ読んでなかったなー」
と思って借りてみました。

小学生が、病気の友達のためにタイムマシンを作ろう、というお話です。
主人公達は私より6年前、1976年生まれでした。
展開は何となく予想できるんですが、読んでて「じーん」ときてしまいました。
さすが村山さん、って感じでしょうか。

幼馴染み、って何かいいですね。
私は引っ越した所為なのか何なのか、そう呼ぶべき人を持ちませんが。
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2005年07月08日

小説以外

恩田陸、新潮社、2005年4月刊。7/7〜7/8に読みました。

デビューから14年分のエッセイを集大成、と帯にありました。
普段はエッセイはあまり読まないんですが、恩田さんがどんなことを書いてるのか
気になって借りてみることにしました。

ところで、帯の情報によると恩田さんは年間2000枚の原稿を書き、200冊の本を読んでるんだそうです。
私の日記等の執筆量と、読書量にもしかして結構近いのかもしれません。
何となく親近感がわいちゃいますね♪

自分が読まないジャンルの本のところとかは幾らか読み飛ばしてしまいましたが、
全体的にはなかなか面白かったです。

恩田さんは春は恐怖の季節なんだそうです。(p12)
私は一年の中で一番好きな季節なんですけどねぇ。

エリック・サティの「ジムノペディ」やヴィヴァルディの「四季」が
苦手というのも意外でした。(p20)
どっちも私にとっては好きな曲たちなんですが。
そんな恩田さんはビートルズの「ヘイ・ジュード」が一番聴いてて憂鬱になるんだとか。
どうして、っていうのは本を実際に読んでください。
現代人が何より求めるもの、それは無償の愛である。
そんなものはめったに存在しないことを身にしみて分かっているからこそ、渇望するのだ。
特に、若い女性が純粋な愛に飢えていることといったら、
恐らく本人たちも自覚していないか、
故意に自覚していない振りをしているのではないだろうか。
彼女たちが仕事に精を出し娯楽に大枚をはたくのも、
自分が純粋な愛を求めていることを認めたくないばかりに、
それ以外のものに付加価値を見いだそうとしているに過ぎない。

なぜみんなそれを口に出そうとしないのだろうか?
それは、自分たちの渇望を埋めるだけの愛を供給できる男がほとんどいないということを、
みんな薄々勘付いているからである。
なぜならば、今の日本の男性が求めているのは「肯定」である。
彼等がおしなべて弱気なのは、徹底的に自分たちの人生を「否定」されているところにある。
君の今までのやり方は通用しないと否定され、君のやり方では女は満足しないといわれる。
彼等は誰かに「肯定」されることを求めているのだ。
「あなたはそれでいいのよ」と暖かく肯定されやすらぐことだけが彼等の望みなのだ。
これでは、愛を供給するどころではない。(p34)
かなり長く引用してしまいました。
私は以前から、愛に(っていうと何か仰々しい気がしますが)飢えてる自覚はありましたし、
それをウェブ上で綴ったこともありましたね。
自分の実情を認めることに何ら異存や怖れはなかったので。

でも私の場合は別に“無償”じゃなくても、と思います。
自分と同等のものを返してくれればそれでいいかな、と。
天秤にかけてどっちの愛が大きいとか重いとか量るつもりもないです。
それを比べることに意味があるとは思えないですし。
ただ、自分のことを想ってくれてるという実感が得られればそれでいいかな、と思います。

肯定が欲しいと思うのは男性だけじゃないと思いますが、どうでしょう。
現に私も、なかなか自分で自分を肯定することができなくて、
誰かに肯定されたくて仕方がなかったクチでしたし。
昔、「結婚願望」で山本文緒さんも同じことを言ってましたが、
恋愛とか結婚、って一種の、そして最高の他者による自己肯定だなと思います。
こと家族に関して、ひとは持ってないものに関して厳しい。
まず一人でいれば、伴侶を持ってないといわれ、夫婦でいれば子供を持ってないと言われる。(p96)
なるほど、と思いました。
外野なんてほっとけばいいのに、と言いつつなかなか無視できなさそうですね。
こういう恩田さんの視点ってなかなか鋭いなといつも思わされます。

ロマンチック・コメディとして紹介された映画、『或る夜の出来事』(p100)は
恩田さんの紹介文を読んで興味を持ったんで、機会があれば見てみたいですね。
(でももしかして白黒だったりするのかな……?)

恩田さんも『ガラスの仮面』を読んでた人だと知って何となく共感。(p144)
あれも、いつになったら終わるのかさっぱりわからないけど。

そういえば恩田さんの作品『木曜組曲』は映画化されてたんでした。
私の好きな作品の1つだけど、これは見てないままだなー。
どこかでビデオをレンタルしてないかしら。

本のカタログを見るのが好きというのも同じだなぁ。(p277)
大学に入ってからは新潮・集英社・角川の夏の文庫フェアの目録を毎年集めてます♪

ちなみに、私が恩田さんの本で好きなのは、
『三月は深き紅の淵を』
『木曜組曲』
『象と耳鳴り』
『黒と茶の幻想』
『夜のピクニック』
ベスト5を挙げるなら、この5冊でしょうか。
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2005年05月26日

幸福な食卓

瀬尾まいこ、講談社、2004年11月刊、5/26に読みました。

図書館の神様」を読んで、瀬尾さんの話を好きになり、これも読んでみました。
帯に「とっても切なくて、ちょっとおかしくて、あったまる。」
とありましたがまさにそんな感じのお話。

「幸福な朝食」「バイブル」「救世主」「プレゼントの効用」の4編を収録。
話は分かれてますが、時間は連続していて1続きのお話です。

主人公は佐和子。兄がいて、父がいて、母がいます。
でも、母は訳あって別居中。
そして父は「父さんは今日で父さんを辞めようと思う」と言っちゃう人。
(ちなみにこれが冒頭文)
お兄ちゃんもよくできる人だけど、ある意味、ちょっと変わった人。

ここからネタバレ。
タグ:瀬尾まいこ
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2005年04月07日

ふしぎな図書館

村上春樹・佐々木マキ、講談社、2005年1月刊。

思うところあって、3年間手を出さなかった村上さんの本を久しぶりに読んでみた。
タイトルの「図書館」に興味を持ったこともあって。
図書館を訪れた少年は、地下の牢屋に閉じ込められて……、というお話。

全部で92ページで、読むのはさくさく読めた。
でも、この人の本と私とは何か波長が合わないなぁ、というのが読後の感想。
3年経っても変わらなかったのは私なのか作者なのかはわからないけど。

ちなみに、amazonの方ではそこそこ好評の模様。
サイズとしては文庫(でもハードカバー)なので、手に取りやすいのは確かですね。

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2005年03月20日

なおかつ、お厚いのがお好き?

フジテレビ出版、2004年10月刊。3/19〜3/22に読みました。

ケーキで読み解くマルクスの「資本論」;
お茶で読み解くユングの「人間と象徴」;
宝くじで読み解くウィトゲンシュタインの「論理哲学論考」;
グルメで読み解くデカルトの「方法序説」;
女子高生ファッションで読み解くフーコーの「言葉と物」;
鍋料理で読み解くジョイスの「ユリシーズ」;
女性ファッション誌で読み解くセルバンテスの「ドン=キホーテ」;
テレビショッピングで読み解くカントの「純粋理性批判」;
別府温泉・地獄巡りで読み解くダンテの「神曲」;
コレクターで読み解くゲーテの「ファウスト」;
サウナで読み解くショーペンハウアーの「意志と表象としての世界」;
携帯電話で読み解くドゥルーズ=ガタリの「アンチ・オイディプス」;
チョコレートで読み解くガルシア・マルケスの「百年の孤独」;
寿司で読み解く新渡戸稲造の「武士道」;
アロマテラピーで読み解くジェームズの「プラグマティズム」;
マジックで読み解くフッサールの「イデーン」;
焼酎で読み解くアリストテレスの「形而上学」;
焼き肉で読み解く筒井康隆の「虚人たち」;
「お厚いのがお好き?」スペシャル対談(小山薫堂(「お厚いのがお好き?」企画・構成)×富増章成(「お厚いのがお好き?」哲学監修));
「お厚いのがお好き?」オススメ図書

目次を書いただけでもすごい本だなぁというのがわかりますね。
ユングのところで「シンクロニシティ」という言葉が出ててそれについて考えてた日に、
とあるブログでシンクロニシティについて書かれてて、
「これもシンクロニシティ?」と思いましたが、どうなんでしょう。

巻末のオススメ本のところに、うちの大学の教授の「論理学をつくる」が載ってて「へぇ」と思いました。
そういえば、一年の前期に論理学受けるだけは受けたけど……不可だったなぁ。
論理的思考には縁遠い私でした。
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2005年02月19日

わたしと小鳥とすずと 金子みすゞ童謡集

著者金子みすゞ、選者矢崎節夫、JULA出版局、84年8月刊。

松たか子が演じてたドラマを観て以来、彼女(=金子みすゞ)が好きになりました。
「みんな違って、みんないい」の表題作が一番好きですが、今回は幾つか読んでじんときました。

だれがほんとをいうでしょう、
わたしのことをわたしに。

(「だれがほんとを」から抜粋)

こんな鋭くて「どきっ」とさせられるものもあれば、

上の雪
さむかろな。
つめたい月がさしていて。

下の雪
重かろな。
何百人ものせていて。

中の雪
さみしかろな。
空も地面(じべた)もみえないで。

(「つもった雪」)

わたしはすきになりたいな、
何でもかんでもみいんな。

ねぎも、トマトも、おさかなも。
のこらずすきになりたいな。

うちのおかずは、みいんな、
かあさまがおつくりになったもの。

わたしはすきになりたいな、
だれでもかれでもみいんな。

お医者さんでも、からすでも、
のこらずすきになりたいな。

世界のものはみィんな、
神さまがおつくりなったもの。

(「みんなをすきに」)

慈愛にあふれたものもあり。
飾らない言葉だからこそ、まっすぐに心に届くものがあるんだな、とそんなふうに思います。
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2005年02月15日

黒絹睫毛

宇佐美游(ゆう)、講談社、2002年4月刊。

とある友人が感想を書いていて、興味を持って読んでみた。
私は「常に一番になりたい」、なんて思うことはないんで、雪乃の思いは或る意味でわからない。
でも、絹子に近づきたくて……のくだりは割と共感してしまった。
雪乃のように真似をすることで近づこうとは思わなかったけれど、それでも、友人に対して、激しく執着してしまう、というのは思春期にはありがちなのかもしれない、と思った。
結果として、一番大事なものを見失ってしまっていた雪乃は痛かった……。

こういう時の自分って、大人になってから振り返ると「若気の至り」と思うのか、それとも。
まだ私はそこまで吹っ切れていないんだなー、ということを思った。
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2005年02月04日

指の音楽

志賀泉、筑間書房、2004年10月刊。2/3〜2/4に読みました。

「聾唖の少女はなぜ死んだのか?
 幼い日、轢死した少女が最後に残した手話とは?
 美大を舞台に、記憶・写真・茶会……
 そして人差し指の先のない「らいな」との出会いが交錯する。
 選考委員会全員一致で〈第20回太宰治賞受賞作〉」
 ↑帯に書いてあった言葉。

何となく、タイトルに惹かれて手にとってみた本。
読みかけて途中で「この作者って男?」と疑問に思い、著者名を見たらどっちともとれる名前。
でも、裏表紙の見返しに著者の写真が載ってて、あ、やっぱり男性か、と判明。

感動、ってことはなかったけど、淡々と読めて「へぇ〜」って感じの読了感。
私としては、謎を明らかにして欲しかったな、というところ。
でも、実際この手の謎って解けないままに終わることが多いのかなぁ。
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2005年01月21日

お厚いのがお好き?

フジテレビ出版、2004年6月刊。

難しい哲学書の類の紹介書、って感じかなぁ。
以前に深夜番組で同タイトルのものを放送してて、それを書籍化したんだそうです。
かなり強引にまとめてるものもあるけど、かるーく読めるのはいいなと思う。
なかなか原著には手を出せないしなぁ(^_^;)
内容を真に理解、っていうのは無理があるだろうけど、「世界の名著20冊が2時間でわかる本」っていう煽り文句、作者とタイトルと概観だけならわかる、かな。
参考までに、目次一覧
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2004年11月15日

楽隊のうさぎ

中沢けい、新潮社、2000年6月刊。

行きつけの感想サイトで紹介されてたのを見て読んでみました。
中学の吹奏楽部員、奥田克久の視点から書かれたお話。
嬉しいことに、パートがパーカッションでした。

コンクールの課題曲は一年ごとにマーチ、っていうのは懐かしかったなぁ。
パート練習の風景を思い出したりもした。
ただ、うちの学校は全国行けるようなレベルじゃなかったから、
その辺のところ(普門館……全国大会の会場に対する憧れとか)はよくわからなかったけど。

高校の吹奏楽部時代は、思い返すと懐かしくも切ない、そんな日々。
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2004年10月13日

夜のピクニック

恩田陸、新潮社、2004年7月刊。
地元図書館の本で、10/11〜10/13に読みました。

自分としてはジャンル分けに悩みました。青春小説?
登場人物は基本的に高校3年生。
夜を徹して八十キロを歩き通すという、高校生活最後の一大イベント、「歩行祭」。

貴子と融の関係は割と初期にわかっちゃいました。
やっぱりこの人の人物や生活に関する描写は的確で好きだなぁ。
夏休みの嫌な感覚(p237〜236)とか過不足ないなぁ。
微妙で複雑な男同士、女同士、男女の友情が素敵に描かれてると思います。

恋愛に関する独白でいいなと思ったのを2点。
 好きという感情には、答がない。何が解決策なのか、誰も教えてくれないし、自分でもなかなか見つけられない。自分の中で後生大事に抱えてうろうろするしかないのだ。
 好きという気持ちには、どうやって区切りをつければいいのだろう。どんな状態になれば成功したと言えるのか。どうすれば満足できるのか。告白したって、デートしたって、妊娠したって、どれも正解には思えない。だとすれば、下手に行動を起こして後悔するより、自分の中だけで大事に持っている方がよっぽどいい。(p208)

 いったいどこまでが恋に恋していて、どこから先が恋人に恋していると決められるのだろう。違いは何なのだろう。(p252)

一般論ではあるかもしれないけど、でも、読んだ時に「うっ。」と思ってしまう文章です。

朝、大学に行く途中の電車で読みきったんですが、とても爽やかな気分になれました。
この人の本は「いい!」と思うのと「特に何とも」と思うのとがありますが、これは好きだなぁ。
文庫化したら買いたいなー、というか買っちゃいます(笑)
posted by ルゥ at 22:22 | Comment(0) | TrackBack(0) | その他 | 記事編集

2004年09月08日

うつしいろのゆめ 天国の本屋2

松久淳+田中渉、木楽舎、2002年3月刊。
豊橋市図書館からの相互貸借。
珍しく横書きの本です。絵はシリーズ通して同じ。

天国の本屋シリーズの2冊目。
三流(笑)結婚詐欺師の篠原イズミは飛行場でカモといざ婚前旅行にハワイへ、という時にヤマキによって自分の経歴をバラされ、そんなところに政治犯がハイジャック!

その後、イズミはヤマキにヘルパーの職を紹介されます。
その家の持ち主を立ち退かせたら資産の一割……1億円の報酬を約束されて。
長一郎、という偏屈なおじいさんの家に通うことになったイズミ。
実はその長一郎さんはある人を待ち続けてたのですが、という話。

本文中に「スーホの白い馬」が部分的に引用されてて懐かしかったです。
小学校の国語の教科書、今でも載ってるのかなー。

大学に行く片道の電車だけで読み切ってしまいました。
素朴な、だけどじんわりする話で電車の中でウルウルしかけてしまいました。
イズミと長一郎さんが朗読を通して心を通わせていくシーンが素敵。
きっと今度こそ、イズミは真っ直ぐに生きていくんだろうなぁ、という爽やかな、でも切ないラストでした。

これ文庫化されないのかなー。
まだ2年前の本なのにもう品切れなんて早すぎ!
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2004年09月02日

付け句恋々

矢崎藍、中日新聞社、平成16年5月刊。
地元の図書館の新刊コーナーで見かけて借りました。

我が家は中日新聞をとってるんで、何度か著者のコーナーを見かけたことがあります。
誰かが詠んだ五七五、或いは七七の後に別な人が句をつけるというのは、全然違う世界が沢山できて面白いですね。


この本の中で気に入ったのを挙げてみます(カッコ内は詠んだ人です)。

・恋という熱じわりあがって(おはぎ)
 「好きです」とたった4文字言えねえよ(コザック前田)

……たった4文字。
なのに、まず最初の1文字がなかなか言えないんですよね〜。
ああああ自分の意気地なし。なーんて思ったのはいつのことだったか(遠い目

・恋という熱じわりあがって(おはぎ)
 コンビニのレジに天使が舞い降りる(スイマー)

これは店員さんに恋してしまって、ってことですよね。
辛うじてわかるのは名札の苗字くらい?切ないですね。
彼(或いは彼女)に会うために、せっせとコンビニに通うんでしょうか。


折角なので、私も幾つか付けてみました♪
・恋という熱じわりあがって(おはぎ)
 新しい香りを纏う我があり(ルゥ)

・恋情のただやるせなき雪ぐもり(聖子)
 会えない寂しさ白い息ひとつ(ルゥ)

・不覚にもまた恋をしそうな(聖子)
 ふんわりと春風のような優しさに(ルゥ)

・不覚にもまた恋をしそうな(聖子)
 迷っちゃう好意と厚意の境目に(ルゥ)

・不覚にもまた恋をしそうな(聖子)
 意外にも同じ趣味を持つと知り(ルゥ)

・不覚にもまた恋をしそうな(聖子)
 触れた手の力強さにドギマギし(ルゥ)

別に本や新聞が恋の句ばっかりというわけじゃなく、単なる私の趣味です(笑)
興味を持たれた方は、著者のサイトにどうぞ〜。名前で検索できます。
私はまだ経験がないけど、自分の句にまた句がつくのって楽しそうですね。
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2004年06月03日

図書館の水脈

竹内真、メディアファクトリー、04年5月刊、6/3〜6/4に読みました。

図書館の新刊コーナーでタイトルに魅かれて借りてみました。
最初エッセイなのかと思ってたら、小説でした。

最初は45歳の作家の一人称で始まり、次に大学生のワタルと美容師のナズナの話になり、作家の回想が混じり、と話の構造が途中までよくわかりませんでした。
この絡み合ったストーリーが融合した時は「あぁ!」と思いましたが。
そのためにこんな伏線が貼ってあったのか、と。多少私からすると突然の展開ではありましたが。

ナズナは読書家で、ワタルはあんまり本を読まない人で、ナズナは村上春樹好き、という設定です。
それで、お互いに本の話をするようになり……。と。
何かどこかで聞いた話だなぁ、と思いましたが。

よく読むと、(図書館の本なので)本の内側に貼ってある帯には「学生時代には図書館で暮らし、トンデモ本を読み漁ったことのある売れない作家。本好きで、小説に描かれた世界を旅したくなる若いカップルのナズナとワタル。二つの別々の物語は、『海辺のカフカ』という物語に導かれて一つの流れとなる。そこには光り輝く水脈があった。村上春樹氏の作品をリスペクトしてやまない著者によるトリビュート小説。」だそうです。

この手の小説って村上春樹好きにはどうなんでしょう?好意的に受け止められるものなのか、それとも拒絶されるのか。
ちょっと興味深いところではあります。

ナズナとワタルの馴れ初めはなかなか微笑ましいな、と思いました。特にワタルの告白(?)もどきの台詞。
こんな感じの台詞なら現実にもありそうかな。でも一度くらいは直截的にすっぱり「好きだ」という言葉は私だったら欲しいけど。

後半で登場する司書の三ツ木美和さんは、意表を突かれる経歴だけど、なかなか好感の持てる人だな、と思いました。
もし私が司書になれたら、どんな感じの人になるんだろうな……。
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2004年05月20日

蹴りたい背中

綿矢りさ、河出書房新社、03年8月刊、5/20に読みました。

いやもう言うまでもない気がしますが、芥川賞受賞作です。
もう一方の「蛇にピアス」は読みにくかったんですが、これは割とサクサク読めました。

以下、思ったことをつらつらと(まとまりがないとも言う)。

・プリントを千切ってると「孤独の音を消してくれる」と言うけど、却って孤独っぽい気がするような。
・グループを作るとき、余り物になった時のみじめさはわかる。私も溶け込めない時期はあったから。あれは惨めだ。その後グループでこなさないといけない作業そのものも煩わしいく厭わしい。
・ドタキャンを「どたばたキャンセルしてごめん」と言うように友人に要求してるけど、どたキャンの元の語は土壇場キャンセル
余談だけど、土壇場というのは江戸時代の首切り場のことだったらしい。おお。初めて知った。
・「にな」の字が難しいから「にな川」としか覚えてない、というけど、「蜷」ってそんなに難しいか?「かたつむりを連想させる」というのはわかるようなわからないような。
・オリチャンに会って、その後雑誌を買って友人にオリチャンと会ったことを自慢してたのに、名前を知らないというのは何か変。
・直喩や隠喩など、独特の比喩表現が多い。「プールな気分は収まるどころか、触るだけで痛い赤いにきびのように、微熱を持って膨らむ。」「グレープフルーツルビーの果粒のような、ぷちっとした肉」装飾が無駄と思うかどうかは人次第、なのかなぁ。果粒→顆粒
・ハツも友人との会話が苦手だったように、私も苦手だった。ハツは沈黙が怖くてひたすらしゃべりまくるタイプだったけれど、私は会話を思いつけなくて、沈黙が重くて、人に近づかなかったように思う。
・みんなで談笑してる時に、自分の用事で「帰る」というのが私もなかなか言い出せなかった。今でもこれはたまに言い出せない。たぶん、時に平気で場を壊す時はあるくせに、きっと大したことのない時に言葉を切り出すのがなかなかできない。
・蜷川をお見舞いに行った時の、噛み合ってない会話が何となく怖い。

私は蜷川みたいな人には近づかないような気がするけど、ふっと見せる、ハツの狂暴な気持ちはわかるような気がする。ただ、私の場合実行に移したいと思ったりはしないけど。ふっと頭の中で思い浮かんだりすることがあるようなないような。
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2004年04月30日

蛇にピアス

金原ひとみ、集英社、4/28〜4/30に読みました。

実は何度か最後まで読むのをやめたくなったのだけど、どうにか読み切りました。
こういう作品がすばる文学賞や芥川賞を受賞したのか、ということに軽く驚き。

ナンセンス……かどうかはわからないけど、間違いなくエログロではあるなぁ、と。
でも同じく芥川賞受賞者の辻仁成も結構露骨な描写はしてたっけ、と思いつつ。

上手いのかどうかは私にはよくわからないけど、私の好きなタイプの話じゃないことだけは確か、です。
読後感も何か救いがない感じで。
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